昨日の店長のブログでハチ女の作例を紹介しておりましたが、それと同時進行で進めていたものがコレです。
キャストオフ!!ビネットです。
電撃ホビーマガジン2014年6月号に作例で掲載されていたものをリスペクトしてメタルボックス風味で製作しました。
このビネットは仮面ライダーカブトをバンダイさんのプラモデル フギュアライズ6改造でスタッフのじゅんが製作、ベースとなる瓦礫の山をSが担当した合作です。
メインの仮面ライダーカブトパートについては、そのうちスタッフじゅんが解説してくれると思うので、今回はSが担当したフルスクラッチ瓦礫ベースの製作過程でもご紹介しようかと思います。
目指すは仮面ライダーカブトの世界感を再現するために、ベースのテーマは「隕石が落ちて壊滅した7年後の渋谷 エリアX」です。
まずは、デコパージュにニスを塗って下地をつくります。
粉の石膏を水でねって、お菓子の缶のフタの裏に流し込んで板状のものとクレオスさんの複製用ブロックで四角柱の枠を作りそれに石膏を流して柱状のものを作ります。
石膏が硬化したらニッパーやラジオペンチ、ハンマーなどでコンクリートのビルが倒壊したような部品をいっぱいつくり積み重ねて山にしていきます。
石膏でできた山にあわせて、タミヤさんのプラ材などをヒートペンやリューター、デザインナイフで加工して、損壊した鉄骨やパイプのようなストラクチャを作ります。
だいたいのレイアウトが決まったら、石膏片でできた瓦礫の山を固定していきます。
接着に使ったのはスーパーフィックス。
水で溶いた木工用ボンドのようなものです。
乾くと透明になって強力な接着性が発揮されます。
これをさらに水で溶いて、筆で石膏の隙間に流し込んでいきます。
石膏の山が固定されたらベースと瓦礫ストラクチャの境目を黒で塗っておきます。
影になる部分をグレーでシャドー吹きしていきます。
ベースとなるおおまかなムラを全体に黄色や緑の塗料を吹いていきます。
もろい石膏が崩れてくるのを防ぎたいので、ここで缶スプレーのクリアで全体を留めておきます。
かなり厚く何度か吹いてますが、石膏が塗料を吸うのであまり厚ぼったくならないです。
プラ材や真ちゅう線で作った鉄骨材を錆びたように塗ります。
部品ごとに下地にはオキサイドレッドを吹いておいて、筆塗りで、Mr.メタルカラーのアイアンを塗り、浮いたサビをピグメントを混ぜたエナメルで表現してタミヤさんのウェザリングパステルで赤サビ、青サビなどのサビの調子をつけていきます。
サビ色に塗装できた鉄骨材を石膏ベースに再配置して瞬間接着剤で固定していきます。
7年の月日が経過した倒壊したコンクリートの雰囲気を出すためにウェザリングしていきますが、今回は2層目の下地としてシタデルカラーを使いました。
ちょっとコントラストを強めに汚していって・・・・
水を含ませた筆でふき取りながら馴染ませたり調子をつけていきます。
コンクリートの風化はだいたい終了したので、7年間風雨にさらされたサビや雨だれ、オイルだれの汚しを筆で書いていきます。
今回使ったのが、とあるルートで入手した?まだ発売前のクレオスさんの新製品Mr.ウェザリングカラー。
油彩をベースに調整された塗料で、においもほとんどありません。
柱の芯材の鉄骨から流れたサビや
倒壊したH鋼やL鋼やトラス構造体から雨で流れたサビ移りや雨だれ、オイル染みを
面相筆で書いていき、調子を見つつブレンディングして専用の溶剤を筆に含ませて拭き取ってシミの濃さを調整していきます。
この後、デコパージュ部分を黒で塗り、つや消しを吹いて表面を落ち着かせます。
ディスプレイの高さを稼ぐためと、高級感の演出でホビーベースさんのモデルベースをデコパージュの下に固定します。
アクリル板と連結できる支柱の組み合わせで自由度が高いアクリルベースです。
そして瓦礫ビネットベースが完成しました。
約1/12スケールのスケール感を意識しながら作っています。
ざっと駆け足でこんな材料使いました的な説明でしたがなにかの参考になればうれしいです。
模型に正解はないのでイメージしたものにたどり着けるならばどんなやり方でもよいと思いますので、ぜひいろいろ挑戦してみてください。
次は仮面ライダーカブト担当のスタッフじゅんにバトンタッチになると思います。
お楽しみに。