メタルボックスの商品開発で使用しているマイクロドライプラインタ。
夏ワンフェスの準備で半年ぶりに電源を入れたところガリガリガリ!っという大きな音を立ててエラーで止まってしまいました。
前は普通に動いていたのに・・・・。
ヘッドが何かに引っかかってベルトが滑っていると予想して、フロントパネルを開けて、引っかかりそうなところを見てみると・・・用紙押さえのパーツに付いているコイルスプリングが浮いているヤツがある。
これか!とあたりをつけて浮いているスプリングをグイグイ押してみると、どうもスプリングがハマっている軸が折れているっぽい。
かなり強力なスプリングなので、経年でプラスチックが負けて折れてしまったっぽい。
さて・・・困った。
このマイクロドライプリンタはメーカー生産終了&サポート保守終了&サプライ品販売終了ともう修理することも新しいのを買うこともできない。
ホワイトをプリントできる希少なプリンタで代替機種は世に出てない・・・。
つまり開発中のテストデカールとか商品用の簡易デカールとか瞳デカールを作ることができなくなったという状況に、まずい!
一日考えて、どうせメーカー修理できなくて廃棄なら、ダメ元で自分で直すと決心。
とりあえず、紙押さえパーツを取り出せるところまでバラすことに。
【注意!】最近の機械は素人がバラすと十中八九元に戻らない&壊すので絶対に真似しないでください!今回は自己責任の覚悟でやっています。
ビスは最低限に少ない代わりに、あちこちツメががっちり噛みこんでいて、これはツメ折りそう・・・
今回の故障の原因もプラの劣化だったので、プラ製のツメは確実にヤバい。
最近の機械は、原則、素人がバラせないような構成になっているので、涙目になりつつ少し後悔し始めている(笑)
四苦八苦して、ようやく紙押さえパーツまで来たけどローラーシャフトがじゃまで外れない・・・。
このシャフト抜きたくないなぁ・・・・。
大黒柱的なヤバいパーツだもの・・・。
結局、ローラーシャフトまで抜く大手術で、ようやく軸が折れて破損している用紙押さえパーツを取りはずすことができた。
中央側の軸がスプリングのテンションに負けてぽっきり折れてる。
このパーツが並列に6個ほど並んでるけど、うち3個は同じところ折れてる。
この軸が折れたパーツを元の形のように改造修理します。
ガンプラで経験した人は多いと思いますが、折れた軸はどんな接着剤を使っても直りません。
ましてや、ポリキャップに刺さっているだけの軸ではなく、強力なスプリングで高負荷がかかっているような実用パーツではなおさら。
どうやって折れた軸を復活させるかというと…まずはスプリング受け軸と紙押さえパーツの可動軸をいったん全部切り飛ばした。
こういう作業にはエコーテックさんの超音波カッターあるとめちゃくちゃ便利!
デリケートなパーツも素材に負担かけずに切ることができます!
持っててよかった模型用工具(笑)
1ミリから順に0.5ミリずつ少しずつ大口径にして割れたりセンターがずれないように。
3mmの真ちゅうパイプを必要な長さにカット。
軸がもげて飛んで行っていたスプリングを通して真ちゅうパイプを挿入すれば・・・
たぶん・・・。
同じパーツで6個中3個が「すでに折れてる&ほぼ折れてる」なので、同じ工作で改造修理
あ・・・これめんどくさいー(笑)
プラモでも同じパーツ作るの苦手・・・しかも改造パーツ。
ちなみに一番右が無事だったパーツ。
左から3個が強化改造修理されたパーツ。
一番右のこれもいつかポッキリ逝くんだろうなぁと思いつつ、今回はそっと戻すことに(笑)
そして、組み立て。
抜きたくなかったローラーシャフトを戻すのに苦労しつつ、「おや?ネジが一つあまっとる?」ということもなく無事組みあがったMDプリンタ。
よかった、見た目は元に戻った(笑)
よし!テストプリント!
直った!!!
用紙もまっすぐ給紙されるし、重ね刷りしてもズレないよ!!
これで・・・手元で簡易デカールが刷れる・・・・よかったよ・・・・。
ということで、うちのMDプリンターは幸運にも延命されました。
結論としては、機械が壊れたら自分でやらず修理してくれるところへ!(どこまでいっても自己責任ですので!)