隠ぺい力が高く、有機溶剤も使用しない、速乾の水性塗料シタデルカラー。模型雑誌でもちょくちょく見られるようになり、その認知度を高めているように見えます。そんなシタデルカラーにエアブラシ用のものが発売されています。
メタルボックスでは什器の上段に陳列しています。
向かって左側がシタデルエアーです。これまでのシタデルカラーから50色がピックアップされ、エアブラシ用に希釈されているのが特徴です。よって色味自体は筆塗り用もエアブラシ用もまったく同じです。
詳しい使用方法や、ハンドピースの洗浄方法など、知りたい情報がメーカーさんから提供されないので体得してみるしかなさそうです。
HGUCのV2ガンダムを設定に準じてトリコロールで塗装してみようと思います。こちらは素組みの写真です。
まずはブルーから塗っていこうと思います。目立つ合わせ目は瞬間接着剤で消して、合わせ目部分とゲート跡は♯320のヤスリでやや荒めに表面処理しています。
使用するカラーはシタデルエアーのCALGAR BLUEです。成型色のインディ系のブルーよりやや淡い色合いの塗料を選んでみました。写真左のCASTE THINNERはネット上で10~20%加えると塗りやすいという情報を見かけたので用意しています。
さっそく調色。
まずはCALGAR BLUEを出します。メーカーいわく希釈済みとはいえ、結構トロッとしていてこのままでは塗りにくそうな雰囲気です。
CASTE THINNERを少量加えてみると…
写真では伝わりにくいですが、ラッカー塗料同様シャバシャバになり塗りやすそうな粘度になりました。ビーカーの壁に顔料の粒子がありありと見えてしまうことに不安を感じますが、このまま塗ってみます。
エアブラシで均一に吹きつけたつもりですが…
なんかもうムラムラになってます…。しかも水性特有なのか塗料を弾いているようにも見えます。
が、乾いてみると大きく印象が変わりました。
手前がシタデルエアーで塗装したものです。シタデルカラー特有のつや消し仕上げのザラッとした質感はあるものの、塗面自体は大きなムラもなく吹きあげることができました。
そして間髪入れずにハンドピースの洗浄を行います。
エアブラシ用とは言えど、顔料の大きさはラッカーやエナメルのそれよりもやはり大きい印象なのでしっかり洗います。このときはMr.シンナーを使用して、うがい数回でキレイになりました。
塗装したブルー部分を本体に組み込んでみました。
もともと選んだ塗料が淡い色味だということも影響しているとは思いますが、ラッカーを吹き付けてツヤ消しクリアーをしっかりめに吹いた状態と遜色ないように見えれば成功です。